歩き始めから気持ちの良い木道が見渡す限り続いています。この辺りはひたひたと水に浸されて、まさに「水に浮く釧路湿原」を実感できます。
 タチギボウシやワタスゲなどの湿原の草たちに混じってヤチダモやハンノキなどの樹木が生えていました。この湿原も2千年前は海だったとか。あと数千年たったらこの湿原もなくなってしまうのかと思うと不思議な気がします。長い長い時間の中でこの景色に出会えるのも今だけなのかと思うと、とてもいとおしくなりました。
 木道が終わると嫌になるくらいまっすぐにのびた軌道跡をたどります。湿原と樹林帯の間を切って続いている道です。樹林の間を小鳥の声がそこかしこから聞こえてきます。今回は「鱒や」の宿主から秘密兵器「スワロフスキーの双眼鏡」を借りてきているのです。ヨーロッパの貴族ご用達の双眼鏡で見るノビタキやシマアオジは目の前にぐぐっと迫ってくるようでした。

 展望台に戻る途中で奇妙なものを発見。古代住居を復元した家屋が5軒ほど並んでいるのです。中からは不思議な煙が。。。すわ、火事かと思ったのですが住居の中から「どうぞ、入って下さい」という声がして、中から出てきたのは気のいい説明員のお兄さんでした。「中の湿気を取るために、こうして毎日いろりで焚き火をしているんです。脂をつけて雨のはじきをよくするのです。」とのこと。
 中に入ってみると煙が目にしみて開けていられません。が、入り口と反対側にまわると煙さも少し和らいで、暗さに慣れた目で見ると意外に広い居室(あとで聞いたところによると13畳大とのこと)が広がっていました。東京の我がウサギ小屋のリビングよりも広いのです!
 散歩の最後に予想外の楽しみに出会って大満足の散策でした。


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